ユキモチソウ(サトイモ科)[雪餅草] |
名は、付属体の先端が白く軟らかいのを「雪と餅」に見立てたもの。種小名sikokianumは「四国産の」の意。悪質な盗掘により急激に数を減らしたものの一つ。環境省レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類(VU)。 海岸近くの湿った照葉樹林(タブノキやスダジイなど)や竹林に生える多年草で、高さ20-40cmになる。雌雄異株。地下に扁球形の球茎があり、その上部から根が出る。 偽茎は15-30cm。葉はふつう2個で両面無毛、鳥足状複葉で3-5小葉。小葉は長さ10-23cmの菱状楕円形で縁に歯牙状の鋸歯があるかまたは全縁、先は鋭くとがる。ときに白斑が出る。 葉の間に1個の肉穂花序を出す。仏炎苞は紫褐色で葉よりやや早く開き、筒部はスポンジ状で厚く、長さ4.5-7cm、口辺部で急に広がり、舷部は長さ7-12cmの倒卵形でほぼ直立し、先は尾状に伸びてとがり、内面は黄白色で外面は緑色を帯びる。付属体は白色の棍棒状で先端は頭状~扁球形に膨らみ、直径1.7-2.5cm。雄花、雌花とも花被片はなく、雄花は数個の雄しべから、雌花は1個の雌しべからなる。 果実は卵球形の液果で、熟すと朱赤色になる。液果が軸に多数集まって卵状楕円形になる。種子はほぼ球形 アオテンナンショウとの雑種をユキモチアオテンナンショウ、ムロウテンナンショウとの雑種はムロウユキモチソウという。 花期:3-5月 分布:本(近畿地方)・四 撮影:2013.5.12 仙台市太白区(植栽) |
2024.4.12 神奈川県秦野市(植栽) 名の由来である白く軟らかい餅のような付属体。 2024.4.12 神奈川県秦野市 葉は鳥足状複葉で小葉は3-5個。ときに白斑が出る。 2024.4.12 神奈川県秦野市 |
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