アメリカホド

アメリカホド(マメ科)[亜米利加塊]

在来のホドイモ(塊芋)に似ていて、アメリカから渡来したのでこの名がある。別名アメリカホドイモという。アメリカ原住民はこれを食料としていたという。

明治時代中期に渡来した北アメリカ東南部原産のつる性の多年草。最初は観賞用に導入されたか、りんごの木の苗木を導入したときに土について入ったといわれている。
塊茎が食用となるので、救荒植物としても栽培された。北海道と東北地方の一部などで野生化しており、牧場や畑、やや湿った林縁などで見かける。現在も青森県などで盛んに栽培され、属名であるアピオスの名で産直の棚に並ぶ。
細長い根茎のところどころが膨れ、紡錘形の塊茎となる。地上茎は他物に絡みついて長さ2-4mになる。
葉は2-3対の奇数羽状複葉で、小葉は質が薄く、狭卵形~卵形で先はとがる。小葉柄に短毛が密生する。
葉腋から出た総状花序に多数の蝶形花が10-40個密集してつく。花にはかすかな芳香がある。萼は長さ約3mmで浅く5裂し、最下の1片のみ細くてとがり、他は扁3角形でときにやや不明瞭。花冠は紫褐色、長さ1-1.3cm、旗弁は幅が長さの2倍長、外面は緑白色で内面は帯紫褐色。翼弁と竜骨弁はうねっていて濃色。
豆果は長さ5-10cmの扁平な線形で無毛。裂開するとらせん形によじれる。

在来のホドイモの塊茎は同様に食用となる。小葉は卵形~広卵形、花は淡黄緑色で長さ6-7mm、花序はややまばら。塊茎はくびれない。
花期:6-9月
分布:帰化植物
撮影:2000.8.27 青森県東北町
アメリカホド-2
蝶形花が密集する。 2005.9.4 青森県八戸市

アメリカホドの葉
葉は奇数羽状複葉で小葉は2-3対。小葉の基部は円形で広く、先に行くほど狭くなってとがる。 2019.8.21 青森県八戸市

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