アオモリアザミ

アオモリアザミ(キク科)[青森薊]

本州中北部に分布するノハラアザミの北方型で、花が大型になるもの。別名オオノアザミ(大野薊)というが、ノアザミの大形のタイプではないので、この別名は誤解を招く。アザミ属は日本だけで150種以上もあり、種間雑種ができやすいので区別が難しい。

低地~亜高山帯の乾いた草地に多く、高さ0.5-1mになる。
根生葉は濃緑色で花期にも残り、質がやや厚くて大きく、鈍い光沢がある。長さ20-60cmの倒卵形~楕円形で1-2回羽状に中~深裂し、葉脈は赤紫色を帯びるものがある。茎葉は茎を抱き、上のものほど小さくなる。
茎の先に紅紫色で直径4cmほどの頭花を1-2個上向きにつける。小花は長さ2cmほどで、狭筒部は広筒部より長い。総苞は直径1.5-2cmの釣鐘形でクモ毛があって普通は粘らず、総苞片は鋭角度に斜上する。
痩果は長さ約5mmで暗褐色、1.5cmほどの冠毛がある。

白花をつける品種をシロバナオオノアザミ、総苞片が広角度に斜上するものをウニアザミという。ノハラアザミは根生葉に光沢がなく、茎の先に2-3個の頭花をつけ、総苞の直径は2-3cm。
花期:8-10月
分布:北(太平洋側・南部)・本(青森・秋田県)
撮影:1997.9.21 青森市
アオモリアザミの頭花
総苞片は鋭角度に斜上し、先はややとがる。腺体は内片にある。 2022.9.22 青森県八戸市

アオモリアザミの根生葉
根生葉は濃緑色で花期にも残る。 2022.9.22 青森県八戸市

アオモリアザミの根生葉-2
根生葉は質がやや厚くて大きく、1-2回羽状に中~深裂する。 2022.9.22 青森県八戸市

アオモリアザミの果実(痩果)
風を受けて旅立つ痩果。 2010.9.27 青森市

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