ノアザミ(キク科)[野薊] |
日当たりのよい山野に普通に生え、上部で枝を分け高さ0.5-1mになる多年草。 アザミの仲間で春から夏にかけて咲くのはこのノアザミだけで、春にアザミが咲いていたらこれだと思って間違いない。低地に生えるものは上の写真のような姿だが、高原に生えるものは下の写真のようにひょろっと花柄が長く、花期も遅く、まるで別種のように見える。 葉は互生して表面にまばらに白毛があり、裏面脈上にも毛がある。根生葉は羽状に中裂して花期に残っており、茎葉は倒卵状の長楕円形で羽状に中裂して基部は茎を抱き、鋭い刺がある。 枝先に直径4-5cmの頭花を上向きにつける。頭花は全て両性の筒状花からなる。総苞は幅2-4cmの広卵状球形で総苞片は6-7列で外片は短く、先は短い刺針があって直立し、背部は膨れて粘る。小花は長さ1.8-2.2cmで狭筒部は広筒部より短い。 江戸時代からよく栽培され、多くの園芸品種が作出された。四国の剣山に生える変種のトゲアザミは、全体に刺が多く、総苞片の刺針が長い。名前のよく似たノハラアザミは夏から秋にかけて咲き、総苞片は粘らない。 花期:5-8月 分布:本・四・九 撮影:2017.5.11 神奈川県横須賀市 |
高原に生えるものは花柄が長く、低地のものとは別種に見える。 2008.7.12 福島県北塩原村 総苞片が粘るのが大きな特徴。 2017.5.15 神奈川県横須賀市 根生葉は花期にも残っている。 2022.5.12 神奈川県厚木市 茎葉は鋭い刺があり、基部は茎を抱く。 2021.5.10 神奈川県大和市 もうすぐ風に乗って種が運ばれる。 2022.6.1 神奈川県横須賀市 |
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