ブタクサ(キク科)[豚草] |
名前は英名のHogweedを直訳したもの。 北アメリカ原産の帰化植物で、明治初期に関東地方・中部地方で見いだされ、昭和に入って全国に広がった。空き地や放置された畑、道端などに生え、上部でよく分枝して高さ0.3-1.2mになる風媒の1年草。全体に白軟毛が密生する。 本種はオオブタクサとともに花粉症や小児喘息の原因植物として有名。花穂をたたけば、もうもうと煙のような大量の花粉が舞い上がる。ブタクサハムシという甲虫が、遅ればせながら北アメリカから帰化してブタクサを食い荒らし、そのおかげかどうかは分からないが、最近めっきり見かけることが少なくなった。 葉は下部では有柄で対生し、上部ではほぼ無柄で互生する。葉身は薄くて軟らかく軟毛が生え、長さ6-12cmの3角状卵形で2-3回羽状に深裂する。 頭花は単性で雌雄同株だが、まれに雌花だけのものもある。雄頭花は枝先に細長い総状につき、直径3-4mmで下垂し、総苞片は合生して皿状の総苞になり、中に10個ほどの筒状花がある。雄しべは5個で葯はほとんど離生。花柱の先は皿状。雌頭花は雄花序の基部の苞に隠れて2-3個ずつつき目立たず、花冠のない1雌しべが緑色の壺形の総苞に包まれ、総苞片は合生する。 痩果には冠毛はなく、総苞は後に硬化して痩果を包み、長さ3-5mmの長卵形の偽果となる。偽果は両端がとがり、周りに4-7個の刺状~こぶ状の突起がある。 若葉は十分にあくを抜いてからお浸しなどにして食べる。 オオブタクサは大型で葉が掌状に3-7裂し、羽状に深裂しないことで区別する。 花期:7-10月 分布:帰化植物 撮影:2001.8.25 青森県八戸市 |
葉は2-3回羽状に深裂する。 2022.6.16 横浜市戸塚区 |
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