フジアザミ(キク科)[富士薊] |
名は富士山周辺に多いことからついたもの。写真のものは貧弱で、典型的なものではない。 日当たりのよい山地帯~高山帯の砂礫地や河原に生え、高さ0.5-1mになる多年草。富士山周辺のほか、南アルプス、立山や白山でも見られる。 根は太く、ゴボウ状に地中に深く入り、食用になる。この根を富士ゴボウとか須走ゴボウといって漬物にし、山ゴボウの名で販売もしていた。 根生葉は花時も残っていて、両面とも白いクモ毛をかぶり幅15-40cm、長さ50-80cmの長楕円形で羽状に中裂する。裂片は先がとがり、縁には長さ2-6mmの刺がある。茎葉は数個あり小さく目立たず、上部のものほど小さく、基部は茎を抱く。 頭花は濃紅紫色の筒状花からなり、長い花柄の先に下向きにつき、日本のアザミの中では一番大きい。総苞は直径6-10cm、長さ3-5cmの扁球形で総苞片は8-10列あり無毛で紫色、縁に小刺針があって反り返る。小花は長さ2.3-3cm。 痩果は無毛。冠毛は汚褐色。 白花の品種をシロバナフジアザミ、タイアザミとの雑種をミサワアザミという。 花期:8-10月 分布:本(関東地方・中部地方) 撮影:2003.9.14 長野県安曇村 |
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