コデマリ

コデマリ(バラ科)[小手鞠]

名は、半球形の花序を小さな手鞠に見立てたもの。花序が連続してつくので別名スズカケという。古い時代に渡来した中国中部原産の落葉低木で、庭や公園で観賞用に植栽される。コデマリと相対する名前のオオデマリはガマズミ科の落葉低木。

地際から細い幹枝が株立ち状に出て高さ1.5-2mになり、先はしばしば弓なりに垂れ下がる。若枝は稜はなく赤褐色で無毛。樹皮は縦に裂けて落ちる。+
葉は互生し、長さ2.5-4cmの菱形状披針形~菱形状長楕円形で基部はくさび形で先はとがる。上半部に欠刻状の鋸歯がある。両面とも無毛、表面はやや青みを帯びた緑色で裏面は粉白色。基部の少し上から左右に側脈が出る。葉柄は長さ2-6mm。托葉はない。
本年枝の先に直径2.5-3cmの半球形の散房花序を枝の上に並んでつける。花は直径0.8-1cmの白色で1花序に20個ほどつける。花柄は長さ0.8-1.2cm。萼筒は無毛、萼片は長さ1.5mmの3角形で5個。花弁は白色で5個、長さ4mmの円形で平開する。雄しべは約20個で花弁より短い。
蜜腺は10個。花柱は長さ1mm。
果実は長さ2mmの袋果で無毛、5個が6-8月に緑褐色に熟して裂開する。種子は多数。

近畿以西に生え栽培もされるイワガサは、葉が卵形~菱形。ユキヤナギは葉が狭披針形で細かい鋸歯がある。花は前年枝の葉腋の散形花序に2-7個つく。花径は約8mm。
花期:4-5月
分布:帰化(園芸)植物
撮影:2015.4.18 静岡県下田市
コデマリ-2
本年枝の先の散房花序に白い花を半球状につける。 2024.4.23 横浜市保土ケ谷区

コデマリの花
1花序に20花程度つき、雄しべは花弁より短い。 2024.4.23 横浜市保土ケ谷区

コデマリの葉
葉は菱形状で上半部に粗い鋸歯がある。 2024.4.23 横浜市保土ケ谷区

コデマリの株元
地際から株立ち状に細い幹枝が出る。 2024.4.23 横浜市保土ケ谷区

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