ミチタネツケバナ(アブラナ科)[道種漬花] |
タネツケバナに似て道端に生えることからこの名がある。 1970年代に帰化していたと推定されるヨーロッパ原産の越年草。昭和63年(1988年)頃に帰化しているのが気づかれ、平成4年(1992年)には西日本の日本海側と宮城県での帰化が確認され、その後都市部を中心として広範に分布しているのが判明した。 道端や公園の芝地、庭先などに生え、茎は無毛で直立し、高さ5-30cmになる。 根生葉はロゼットをつくり、果時まで残存する。羽状に深~全裂し、側裂片は3-5対で基部はくさび形で柄があり、頂裂片は卵円形で側裂片より大きい。茎葉は全くないか小型のものが1-2個つく程度で裂片は細い。葉の表面と葉柄基部にまばらに毛が生える。 日本で見られるタネツケバナ属の中では最も開花が早く、2月下旬~3月上旬に総状花序を立て、白色の花をつける。萼片は4個、長楕円形で花弁より短い。花弁は4個、長さ2-3mmでまれに欠如する。雄しべは6個だがしばしば4個しかなく、葯は黄色。 果実は長さ1-2cmの線形の長角果で無毛、茎に寄り沿って直立する。種子は多数が1列に並び、淡褐色で扁平、長さ0.8-1mmの4角状楕円形。 よく似て同じく帰化種のコタネツケバナは休耕田などに生え、茎葉を欠くことはなく、種子に翼がある。在来種のタネツケバナは水田や流水沿いに多く生え、根生葉は花時には枯れ、茎は有毛。種子に翼がない。タチタネツケバナは花は5-6月と遅く、葉は細かく裂け、葉軸に耳状の小裂片がある。 花期:2-4月 分布:帰化植物 撮影:2007.3.10 東京都小金井市 |
果実は茎に沿うように立つ。 2015.3.2 横浜市南区 茎や長角果は無毛。 2015.4.16 横浜市中区 根生葉の側裂片は3-5対。 2022.3.7 横浜市金沢区 |
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