ミズナラ(ブナ科)[水楢] |
名は材に水分が多く燃えにくいことからついたもの。別名オオナラという。 山地帯~亜高山帯に生える雌雄同株の落葉高木で、高さ15-30mになる。ブナとよく混生するが純林をつくるときもある。 樹皮は淡灰褐色~暗褐色で初め鱗状に剥がれるが、老木は縦に不規則な深い裂け目がある。 葉は枝先に集まって互生し、質は薄く、長さ5-20cm、幅5-9cmの倒卵状長楕円形で縁に大きな3角状の粗い鋸歯があり、基部はやや耳状に張り出して円く、先は急にとがる。表面は鮮緑色で初め軟毛があり後に無毛となり、裏面は淡緑色で微毛と絹毛が生える。側脈は13-17対。葉柄は長さ0.5mm以下でごく短く、目立たない。托葉は長さ1.2cmほどの線形で葉の展開後まもなく落ちる。秋に美しく黄葉する。 葉の展開と同時に開花し、雄花序は長さ5-8cmで本年枝の下部から穂状に数本下垂し軟毛を散生する。雄花の花被は膜質で直径2.5mmほどで5-6深裂し、雄しべは5-8個。雌花序は上部の葉腋から出て雌花が1-3個つく。花柱は3個。 果実は長さ1.5-2.5cmの卵状楕円形の堅果でその年の秋に熟す。殻斗は椀形で外面に総苞片が鱗状に並び微毛が生える。 薪炭材としてよく利用され、その他器具や家具材、洋酒樽として使われる。 北日本の雪崩斜面に生え、葉身長が6-9cmと小さく、幹が地をはうように曲がって高さ1-3m程度のものをミヤマナラという。殻斗も小さい。 コナラはよく似ているが、ミズナラより標高の低い雑木林などに自生し、明らかな葉柄がある。 花期:5-6月 分布:北・本・四・九 撮影:2018.5.15 長野県茅野市 |
葉柄はごく短く、ないように見える。 2020.9.29 山形市 殻斗は椀形で外面に総苞片が鱗状に並ぶ。 2020.9.29 山形市 樹皮は淡灰褐色で老木になると縦に不規則な裂け目が入る。 2008.5.17 青森市 |
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