ホザキヤドリギ(オオバヤドリギ科)[穂咲宿木・穂咲寄生木] |
ヤドリギに実の色は似ているが、花が穂状に咲くのでこの名がある。別名ホザキノヤドリギという。ヤドリギの仲間では最も寒冷地に適応した種類で、個体数は少なくなかなか見かけることはない。新エングラー体系ではヤドリギと同じくヤドリギ科とされていたが、クロンキスト、APGではオオバヤドリギ科とされている(ヤドリギはAPGではビャクダン科)。 ミズナラやブナ、ハンノキ、クリ、シラカバなどの落葉広葉樹の樹上に寄生する半寄生の落葉小低木で高さ20-40cmになる。枝は二叉に分岐し、若枝は赤褐色で無毛、強い光沢があり、後に濃褐色になる。 葉は対生し、黄緑色で質は薄く無毛。長さ2-5cm、幅1-2cmの楕円形~長楕円形で全縁、先は円形、基部は次第に細くなり長さ1-5mmの葉柄に流れる。葉は果期には落葉するので、ヤドリギなどのように冬に樹上の存在に気がつくことはなかなか難しい。 枝先から長さ3-5cmの穂状花序を出し、黄緑色の目立たない無柄の両性花をまばらに対生してつける。花は直径2mmほどと小さいので咲いても気がつかない。太い子房の上に長さ1.5mmほどの小さな3角状長卵形の花被片4-6個と同数の雄しべ、1個の花柱がある。 果実は長さ5-6mmの球形~卵形で粘質の液果で10-11月に淡黄色に熟し、こちらはよく目立つ。種子は長さ4mmの楕円形。 花期:6-7月 分布:本(中部地方以北) 撮影:2004.12.12 岩手県岩泉町 |
果実は淡黄色で穂状につく。 2004.12.12 岩手県岩泉町 |
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