ニガカシュウ

ニガカシュウ(ヤマノイモ科)[苦何首烏]

地下の塊茎や葉がツルドクダミ(何首烏)に似ていて、塊根もむかごも苦いことによる。

山麓や川岸などに生えるつる性で雌雄異株の多年草。地下に外皮が黒くひげ根の多い扁球形の塊根がある。茎は無毛、長くつるとなって伸び、S巻き(上から見て時計回り)で他物に絡む。
葉は互生し、大型で長さ幅とも5-13cmの円心形で全縁、先は急にとがる。葉脈は顕著に裏面で張り出し、7-11本の掌状脈が湾曲しながら先端に向かう。掌状脈間を横に連絡する支脈が多数走る。両面とも無毛、表面は深緑色で光沢があり、裏面は淡緑白色。葉柄は長さ3-10cmで基部は托葉状に張り出し、茎のほぼ半分を抱く。葉腋にむかごができる。むかごには多数の鈍い突起がある。
雌雄異株で花序は雄花序、雌花序とも下垂する。花被片は黄緑色で紫色を帯びる。雄花は無柄で苞と小苞がある。雄花には芳香がある。花被片はやや肉質、長さ約2mmの披針形で斜上するが平開しない。雄しべは6個。雌花は花被片は6個で長さ2mmの披針形。雄しべは6個、花柱は長さ0.7mmで先は3裂する。
蒴果は長さ1.5-35cm、幅1-1.5cmの長楕円形であるが、雌株はまれでふつう見られるのはほとんどが雄株。まれに雌株があるところでは雄株はなかなか見つからないのだという。したがって蒴果を見ることはごくごくまれ。種子は片側に翼があり、長さ1-1.5cm。

カシュウイモは中国原産の栽培品種で、むかごが長さ10cmになり、苦みが少ないので食用にされる。日本にあるものはニガカシュウとは逆にほとんど雌株だという。
ヤマノイモはニガカシュウと同じくむかごができるが、雄花序は直立する。葉は3角状披針形で対生する。Z巻き(上から見て反時計回り)に絡む。オニドコロは葉が似るが、むかごはできない。花被片は平開する。
花期:8-10月
分布:本(関東地方以西)・四・九・沖
撮影:2022.9.5 神奈川県三浦市
ニガカシュウの雄花序
雄花序。日本ではほぼ雄株だけで、雌株はまれ。 2022.9.5 神奈川県三浦市

ニガカシュウの雄花
花被片は6個で初め黄緑色だが次第に紫色を帯びてくる。 2022.9.5 神奈川県三浦市

ニガカシュウの葉
つるはS巻きにはい上る。 2018.6.22 神奈川県三浦市

ニガカシュウの葉-2
葉は大きく、先は急にとがる。掌状脈間を連絡する横脈が走る。 2022.8.31 神奈川県平塚市

ニガカシュウの葉-3
裏面は白っぽく、掌状脈が突出する。 2022.9.5 神奈川県三浦市

ニガカシュウの葉柄基部
葉柄基部は上面が縮れ、付け根は托葉状に広がって半ば茎を抱く。 2022.9.5 神奈川県三浦市

ニガカシュウのむかご
葉腋に表面に突起のあるむかごができる。 2019.8.5 神奈川県平塚市

ヤマノイモに戻る オニドコロに戻る


検索サイトからこのページへ直接お越しの場合は、 トップページへお回りいただきフレームを表示させてください。