ロウバイ(ロウバイ科)[蠟梅] |
名は、ウメと同時期に咲いて花色が蜜蠟に似ているため漢名で「蠟梅」といい、それを音読みしたもの。寒中に咲き花が美しいので、庭園や公園で好んで植栽され、盆栽や花材としても人気がある。 中国原産で江戸時代初期に渡来した落葉低木で、地際からよく分枝して高さ2-4mになる。樹皮は灰褐色で横長の楕円形~長楕円形の皮目がある。若枝は淡緑色でまばらに短毛があり、縦長の皮目がある。 葉は柄があって対生し、長さ7-15cm、幅4-6cmの卵形~卵状楕円形で全縁、先はとがり、基部はくさび形。質はやや薄く、表面は緑色でやや光沢があるがざらつき、裏面は淡緑色で短毛を散生し、脈が突出する。葉柄は長さ3-8mm。 1-2月、葉が出る前に香りのよい蠟細工のような黄色い花が下~横向きに咲く。花柄は短く、長さ約2mm。花は直径1.8-2cmで多数の花被片がらせん状につくが、内側は長さ7mmほどで暗紫色、その外側が黄色でやや光沢があり、一番外側に鱗片状の花被片が多数ある。雄しべは長さ2.5-3mmで5-6個。雌しべは壺形の花床の中に数個ある。 花後、花床は大きくなって長さ3-5cmの長楕円形の偽果になり、中に紫褐色で長楕円形の痩果が5-20個ある。偽果の表面は木質化して茶色に熟し、頂部に雄しべが宿存する。 ソシンロウバイは葉がやや短く、円みを帯びる。花はロウバイよりやや大きく、花被片は全部黄色。別属のアメリカロウバイ(クロバナロウバイ)は5-6月に赤褐色の花が咲く。 花期:12-2月 分布:帰化(園芸)植物 撮影:2020.1.9 川崎市宮前区 |
花柄はごく短い。 2020.1.30 横浜市南区 2023.2.8 神奈川県鎌倉市 内側の花被片は暗紫色。 2020.1.9 川崎市宮前区 花床が大きくなってきた。 2023.3.8 神奈川県鎌倉市 偽果の表面は木質化する。 2023.5.17 神奈川県茅ヶ崎市 葉は対生し、長楕円形で全縁。 2022.11.17 横浜市南区 裏面は淡緑色で毛を散生し、葉脈が突き出る。 2022.11.17 横浜市南区 樹皮は灰褐色で横長の楕円形~長楕円形の皮目がある。 2020.1.9 川崎市宮前区 |
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