セリバオウレン(キンポウゲ科)[芹葉黄蓮] |
名は、オウレンの仲間で葉がセリに似ていることによる。写真のものは切れ込みが浅くて一目見たときはキクバオウレンだと思ったが、葉が2回3出していたのでセリバオウレンと判断した。このあたりのセリバオウレンは葉形がキクバオウレンに近いものが多いのかもしれない。 山地の樹林下に生える雌雄異株の多年草で、高さ20-40cmになる。発達した根茎がある。 根生葉は根茎の先に数個つき越冬する。質が厚くやや光沢があり、2回3出複葉で小葉はさらに2-3深裂し、裂片に鋭い欠刻がある。ただし切れ込み方はさまざまあるようだ。茎葉は退化して苞状になる。 根茎の先端から高さ10-15cmの紫褐色を帯びた花茎を出し、柄のある直径1cmほどの白い花を2-3個横向きにつける。花弁状の萼片は5個ある。雄花は雄しべが多く葯は白色。雌花は雌しべと花弁は8-10個ある。花後、花茎は高さ30-40cmに伸びる。 果実は袋果で輪状に開出する。種子は数個あり、楕円形、褐色で光沢がある。 キクバオウレンは根生葉が1回3出複葉で、ふつうオウレンといえばこれを指す。コセリバオウレンは3回3出複葉。中部地方の太平洋側の山地には花が淡黄色を帯びるウスギオウレンが分布する。 花期:3-5月 分布:本・四 撮影:2010.4.25 岩手県花巻市 |
2010.4.25 岩手県花巻市 果実は袋果で輪状に開出する。 2024.5.30 神奈川県厚木市 根生葉は2回3出複葉で小葉はさらに2-3深裂し、裂片に鋭い欠刻がある。 2024.5.30 神奈川県厚木市 |
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