ウンラン(オオバコ科)[海蘭] |
花がランに似て海辺に咲くのでこの名がある。園芸植物の金魚草に近い仲間で、よく似ている。 海岸や川沿いの砂地や岩礫地に生える多年草で、茎は分枝して長さ15-40cmになる。全体に無毛で白緑色をしており、茎は立ち上がらず、はうように横に伸びていることが多い。最初から風に逆らうのを諦めているかのような風情がある。海からの強風に対しての適応なのだろう。 葉は厚く、長さ1.5-3cm、幅0.5-1.5cmの楕円形~楕円状披針形で対生または3-4個が輪生する。上部では互生も混じる。縁は全縁、先はややとがる。 夏から秋にかけての長い間、枝先に長さ1.5-1.8cmの淡黄色の唇形花を数個総状につける。花冠は2唇形で上唇は直立して2裂し、下唇は大きく、3裂して基部が黄橙色に染まり、盛り上がって喉部を塞ぎ仮面のように見える。雄しべは4個でうち2個は長く、葯は平らに開いた2室からなり、縦に裂ける。花筒の背面に線形の仮雄しべが1個ある。花柱は細長く先はやや膨らむ。花筒基部に細長い距が下に伸びる。萼は鐘形で深く5裂する。 果実は直径5-6mmの球形の蒴果。上部が不規則に裂けて黒い楕円形の種子を出す。 茎が直立し葉が狭披針形~線形のホソバウンランが、北海道・東北地方を中心に帰化している。 花期:7-10月 分布:北・本(神奈川県以北の太平洋側・瀬戸内海沿岸・日本海沿岸)・四 撮影:2005.9.4 青森県八戸市 |
花冠は2唇形。 2008.10.26 青森県八戸市 蕾。神奈川県ではごくまれ。 2020.10.5 神奈川県中部 上唇は2裂、下唇は3裂して基部は黄橙色。 2020.10.5 神奈川県中部 葉は厚くて白っぽく、対生。上部では3-4個が輪生。 2020.10.5 神奈川県中部 |
ホソバウンランに戻る ツタバウンランに戻る マツバウンランに戻る |
検索サイトからこのページへ直接お越しの場合は、 トップページへお回りいただきフレームを表示させてください。 |