ユキワリイチゲ(キンポウゲ科)[雪割一華] |
葉が秋のうちに芽生えて越冬し、春早くから花をつけるのでこの名がある。別名ルリイチゲ、ウラベニソウ。6月には地上部は姿を消す。西日本の植物で関東地方には分布しないが、ときに公園や植物園などで植栽されることがある。花の美しいものが多いイチリンソウ属で、キクザキイチゲやニリンソウ、シュウメイギクなどと同じ仲間。 湿り気のある山麓の林下や竹林、渓流沿いなどに群生する多年草で高さ15-30cmになる。根茎はやや多肉で太く紫色を帯び、地中を横にはってひげ根を出す。先に1個の花茎と1-3個の根生葉をつける。 11月頃に地上に根生葉を伸ばして越冬し、花時の葉は汚れた緑褐色。根生葉はミツバに似た3小葉からなり、葉柄は長さ10-20cm、小葉は長さ3-7cm、幅2-5cmの卵状菱形で鋸歯があるが深く分裂しない。表面は濃緑色で白い斑紋があり、裏面は紅紫色。茎頂に3個の総苞葉を無柄で輪生し、その中心から紫褐色の花茎を立てる。 花は淡紫色~白色、直径3-3.5cmで1個上向きにつく。花弁状の萼片は線状長楕円形で12-15個ある。雄しべと雌しべは多数。葯は黄色、雌しべは緑色で10-14個あるが群落内ではふつう結実しない。 果実は長さ約6mmの痩果。 花期:2-3月 分布:本(三重・福井県以西)・四・九 撮影:2010.3.12 東京都文京区(植栽) |
根茎を伸ばして群生する。11月頃に地上に葉を出して越冬する。 2010.3.12 東京都文京区 花弁状の萼片は12-15個。 2023.3.8 神奈川県鎌倉市 雄しべ、雌しべは多数。 2010.3.12 東京都文京区 花茎に短毛が生える。 2023.2.8 神奈川県鎌倉市 葉の表面に白色の斑紋がある。 2023.2.8 神奈川県鎌倉市 裏面は紫色を帯びる。 2023.2.8 神奈川県鎌倉市 |
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