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イヌタデ(タデ科)[犬蓼] |
名は、別種のヤナギタデが葉に辛みがあって刺身のツマに用いられるのに対し、辛みがなく、「役に立たないタデ」の意味でこの名がついたもの。 農耕の伝播とともに帰化したものといわれており、昔から花や実を赤飯に見立てて遊んだことから、イヌタデの名よりもアカマンマ、アカノマンマの名で親しまれている。 「イヌ」の名を冠した植物は多く、どれも「役に立たない」とか「似て非なるもの」という意味が込められているが、イヌタデは実用では役に立たなくても、日本の秋の景観に彩りを添えるなくてはならない花だと思う。 道端や畑、空き地などにごく普通に生える1年草で、高さ20-50cmになる。茎は赤みを帯び無毛、下部が地をはって分枝して節から発根し、上部が立ち上がる。 葉は極めて短い柄があって互生し、長さ4-8cm、幅1-1.5cmの広披針形~披針形で全縁、基部はくさび形、先に向かってなだらかに細くなり先端はとがる、表面の縁付近や裏面脈上に毛がある。托葉鞘は長さ0.5-1cmの筒形で外面に粗い毛があり、縁に鞘と同長の長い毛がある。 花序は長さ2-5cmの密な総状で枝先につく。花被は紅色で長さ1.5-2mmで5深裂し、花後に閉じて果実を包む。 果実は残存する花被に包まれた長さ1.5-2mm、黒色で光沢がある3稜形の痩果。 まれに白花品種があり、シロバナイヌタデという。サナエタデやハルタデと似ているが、これらは托葉鞘に縁毛がないかあってもごく短い。よく似ていて藍染めに使われるアイは、背が高く50-70cmになり、葉を傷つけると藍色になる。 ![]() ![]() ![]() ![]() |
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