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オランダミミナグサ(ナデシコ科)[和蘭耳菜草] |
名は、ミミナグサに似て外来の植物であることからついたもの。「オランダ」は特にオランダ原産という意味ではなく、「外来」のものを指す。ミミナグサは葉をネズミの耳にたとえたもの。別名アオミミナグサという。 明治末期に牧野富太郎によって横浜市で発見され、日当たりのよいところであれば広く生育するので、在来のミミナグサを圧倒するように全国に広がった。人通りの多い敷石の隙間にもツメクサやハマツメクサなどとともに生えてくる。 ヨーロッパ原産の帰化植物で、高さ10-50cmになる越年草。全体に灰黄色の軟毛と腺毛を密生し、白っぽく薄汚れて見える。 茎は根元で分枝して株立ちになり、淡緑色で多少赤紫色を帯びる。腺毛と軟毛が多く、触るとべたべたした感じがある。 葉は無柄で対生し、長さ0.7-2cm、幅0.4-1.2cmの卵形~長楕円形で淡緑色。 花は多数が集散状に密集し、果時にはややまばらとなるが、花柄は果時でも萼片より短い。萼片は5個で長さ4-5mmの披針形で鋭頭、花弁と同長以上。花弁は5個で白色、先は細く浅い切れ目が入り、基部に縁毛がある。雄しべは10個、雌しべの花柱は5個。解放花を出さず、閉鎖花のみで結実する花も多い。 果実は円柱形の蒴果で長さ1.2-1.5mm、萼片の2倍長、熟すと先端が歯状に10裂して種子を散らす。種子は淡褐色で円く直径0.5mm、いぼ状の突起がある。 ミミナグサは、葉は濃緑色で細く、花柄は萼より明らかに長く、花が接近してつかない。全体に毛は少ない。 ![]() ![]() ![]() ![]() |
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