ツメクサ(ナデシコ科)[爪草] |
名は細い葉が鳥の爪に似ていることからついたもので、シロツメクサなどの「詰草」とは由来が異なる。 庭や道端に普通にある1年草~越年草で高さ3-15cmになる。根元から分枝して株をつくり、茎の上部には短腺毛がある。 葉は対生でときに接近して輪生状、やや多肉質。長さ0.7-2cm、幅0.8-1.5mmの線形で全縁、先は鋭くとがりやや下向きに湾曲する。托葉はない。 茎の上部の葉腋から長さ1-2cmの花柄を出して、直径4mmほどのごく小さな白い花を1個ずつつける。花柄には短腺毛がある。萼片は普通5個で長さ2-2.5mmの卵形~楕円形、先は円く外面に短腺毛がある。花弁は5個で卵形~楕円形で先は円く、萼より短いか同長。まれに花弁が退化してないものもある。雄しべは5-10個。子房は上位で1室、花柱は5個で柱頭は花柱の内側につく。 果実は萼片よりやや長い卵形の蒴果で熟すと5裂する。上を向いて開いた果実に雨粒が当たることによって種子が散布される(雨滴散布)。種子は濃褐色、長さ0.3-0.5mmの広卵形で表面に円柱状のとがった小突起がある。 茎や葉がやや太くて厚く、種子の突起が目立たないものをハマツメクサといい、「浜」の名がありながら内陸の市街地にも普通にある。 花期:3-7月 分布:日本全土 撮影:2015.4.28 横浜市南区 |
茎や葉はハマツメクサより細い。 2001.9.9 青森県八戸市 萼片、花弁、花柱は各5個。 2022.4.21 東京都八王子市 |
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