ツルキンバイ(バラ科)[蔓金梅] |
名は、長い匐枝を伸ばすウメに似た黄色い花の意。 山地の落葉樹林下に生える多年草で、茎は細く長い毛がまばらに生える。根茎はあまり太くならず、細く長い赤みを帯びた匐枝を地上に伸ばす。 葉は互生し、通常3小葉でまれに5小葉からなるときは下方の1対は小さい。小葉は質が薄く、長さ1.5-4cmの菱状卵形で縁にとがった鋸歯があり、匐枝上の葉も同じ大きさで、縁や先はさらによくとがる。裏面は緑色で脈には伏毛がある。托葉は卵形で葉柄に合着する。 花茎は細く、花序は数個の花からなるまばらなものとなり小花柄も細い。花は直径1.5-2cmで黄色、基部は濃色になる。萼は5深裂し、萼片は狭卵形でとがる。萼片と互生する副萼片は花弁の下にあり、5個あってやや狭い。花弁は萼片より大きく、倒卵形で5個、萼片と互生する。雄しべは多数。花床は円錐形で毛がある。 果実は淡色で平滑な痩果。花柱はやや線状で細い。 よく似たミツバツチグリは、匐枝が短く小葉の鋸歯は粗い。テリハキンバイは、ツルキンバイと同じく長い匐枝を出すが、小葉に光沢があり鋸歯が低い点が異なる。エゾツルキンバイは従来は同じキジムシロ属とされてきたが、分子系統解析の成果により別属のエゾツルキンバイ属に移された。小葉は4-9対の奇数羽状複葉。 花期:4-6月 分布:本(福島県以南)・四・九 撮影:2004.5.7 群馬県黒保根村 |
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